馬祖は小さな島々で成り立つ諸島です。
一番大きな南竿を馬祖の政治経済と文化の中心で、
最大の観光スポットです。

八八坑道はもともと戦車を格納する軍事行動でしたが、
現在は馬祖酒工場のための貯蔵スペースになっています。
温度と湿度を一定に保つために普段は開放されていません。
土日祝日の午後のみ事前に予約をすれば、内部参観が可能です。

特殊部隊の訓練基地であった鉄堡は、機関銃、鉄くず、ガラスの破片
などがちらばり、当時の戦闘を物語っているかのようです。

馬祖で二番目に大きな島である北竿は、芹壁集落や、壁山など
見逃せない観光スポットが多くあります。
芹壁集落は、馬祖の伝統建築が最も完璧な形で保存されている
集落です。山の斜面に建てられた家は花崗岩が用いられています。
壁に刻まれた反共(中国を敵とする考え)も見かけられます。

壁山の海抜は298mで、低いながらも馬祖最高峰です。
山頂の展望台からは北竿の全景を眺めることができます。


馬祖交通情報(2012現在)

台湾本島―馬祖間の交通
飛行機によるアクセスと船によるアクセスが選択できます。
飛行機は台北からと台中からのフライトがあります。

飛行機
台北から北竿、南竿へのフライトがあります。
・立栄航空 http://www.unair.com.tw
電話:台北02-2518-5166
     南竿0836-26-511
     北竿0836-56-576


基隆から南竿、東引への航路があります。
・台馬輪 http://www.shinhwa.com.tw
電話:基隆02-2424-6868
     南竿0836-26-655
     北竿0836-77-555

馬祖列島内交通

南竿―北竿間 

朝7時から毎時ごとに南竿を出港、
北竿からは30分毎に折り返し船が出ます。
最終便は午後5時30分です。

東引へ

時間、出港スケジュールは台馬輪のスケジュールおよび気象状況により
調整します。事前に電話で確認しましょう。

菖(草冠に口2つ)光へ

南竿と菖光の往復は毎日3便です。
東菖と西菖間は毎日6便です。時間は事前に電話で確認しましょう。

*飛行スケジュールはインターネットか電話で確認しましょう。
馬祖地区は例年3月から5月にかけて濃霧の影響により
空港が閉鎖、あるいは船の運行が中止となります。

馬祖国家風景区管理所(北竿)
電話:0836-25-630
http://www.matsu-nsa.gov.tw


馬祖の生活

馬祖島の人口は約1万人と多くありませんが、その割に多くの
お寺があります。
漁民が多く、出漁の際の加護と大漁祈願をするために
建てられたのです。
台湾本土にも多くの馬祖信仰者がいますが、
ここ馬祖島では、さすが本拠地、馬祖の生誕祭が、最も重要な
イベントになっています。
馬祖の人々は信心深く、生誕祭では多くの住民が道路を
行列で埋め尽くします。

馬祖島に来たら食べたいものの一つに、「継光餅」があります。
小麦粉を炭火焼にしたベーグルのようなもので、
馬祖島の人々はネギや牡蠣、キャベツなどを中に挟んで食べます。
また、漁業の島らしく、麺に魚を練り込んだ「魚麺」があります。
捕獲した魚を長く保存させるため、魚の肉を麺の中に練りこんだのですが、
生臭さは全くなく、魚の新鮮な香りがします。

馬祖島の高粱酒も有名です。
もち米で作られ、馬祖島では、女性が産後に飲むものとして、
欠かせないものになっています。
酒粕である紅粕は、チャーハンや、うなぎ、肉料理にも
用いられ、非常にヘルシーで、おいしいので、
是非試してみてください。


馬祖の歴史

馬祖列島とは、南竿、北竿、西引、東引、高登、などなど、
26のメインな島と、数十あまりの小島から成り立った列島です。
中国大陸と近接しているため、重要な軍事基地として、一般人の
往来はできませんでしたが、1992年に戦時体制が解かれて以降、
徐々に観光地として、解放されてきました。
1999年には、国家風景区に指定され、豊富な人文的特色と
生態資源が積極的に紹介されるようになりました。
島ではいたる所に、戦争にまつわる施設や、軍人に出会います。

台北や台中から飛行機で1時間前後で行くことができます。
また基隆から船で行くこともできますが、9時間前後と、
気の遠くなるような時間がかかりますので、おすすめできません。

島間の移動には、船です。
一番のメインの島である南竿と北竿間は、
朝7時から17時半まで1時間ごとに出向しています。
その他の島間には、便数が少なく、気象状況により
変動もあるので、事前に連江航業に電話で問い合わせるのが
ベストです。


馬祖の海、釣り

馬祖こそ、台湾で最も「釣り」に適した場所です。
起伏のある岩壁の海岸地形は、天然の良好な釣り場で、
毎年多くの人が、釣りに訪れています。
「東引」島では「磯釣りの王様」といわれる石鯛が
釣れるため、「釣りのパラダイス」と言えるでしょう。
「北竿」島では魚の王様である黒鯛が多くいます。
そのほかにも、スズキやカンパチ、イサキ、マダイなど
魅力的な魚が釣れるのです。

釣りの際の注意事項は以下の通りです。
 1.漁民証を持っていない場合は海に出て釣りをしてはいけません。
 2.海釣り時には身の安全にご注意ください。
 3.すべり止めのスパイクシューズ、救命ジャケット、
携帯電話の防水ケースなどをご用意ください。
 4.比較的電波の良い中華電信を使用することをおすすめします。
 5.インターネットで30日以内の馬祖の潮汐表を調べましょう。

またアサリが豊富にいるので、潮干狩りを楽しむのも良いでしょう。
夏は非常に暑くなりますので、こまめな水分補給をしましょう。
冬は中国大陸の影響を受け、非常に寒くなりますので、
防寒着の用意を忘れずに。


媽祖建築

馬祖の家の伝統的建築は花崗岩によって築かれており、
部屋の作りは正方形のため、まるで印鑑のような形をしています。
実際「一顆印(一つの印鑑)」式建築とも呼ばれています。
馬祖周辺は海賊がはびこっていたため、窓は高いところに
小さいものが付けられました。
屋根瓦は泥で固めず、なんと石を置くことで固定しています。
瓦が破損した場合、石を持ち上げて新しいものに取り替えるだけでよく、
また風通しが良いものです。

馬祖のお寺に使われる伝統建築にも、花崗岩が使われています。
壁のひさしがせり出して湾曲しているのが、
大きな特徴で、まるで燃え盛る炎のようなスタイルをしています。
火災が発生した際に、炎症を防ぐ作用があると言われていますが、
真偽の程は定かではありません。

馬祖では風の強いところが多く、太陽の照りつけも厳しいので、
建物の建築に使われる壁はとても厚みのある石が使われます。
そのため、一歩家の中に入ると、ひんやりして快適です。


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